一度きりの人生をどう生きるか
「君たちはどう生きるか」を読んだ。
本書によれば、人間は一人ひとりが集まって世の中を作っており、世の中の波に動かされて生きているのだという。
だから利己的に考えるのではなく、全体の調和を優先して考えることが必要だ。
そうでないと世の中が乱れてしまう。
また人間同士においては、生産と消費の関係で成り立っている。
ただ受け取って消費するだけの人間よりも、多くのものを生み出して生産してくれる人間の方が、世の中にとって肝心だ。
生み出す働きこそ人間を人間らしくしてくれ、人類の進歩に役立った人こそが偉大なのである。
だからできるだけ多くの知識を学び、まだ解くことができない問題のために骨を折るべきだ。
以上のように、人間は社会にとって有益に生きるべきだと本書で示唆されている。
この辺は社会科学的というか、ものの見方や社会構造が知れて面白い。
そのほか倫理観についても触れられている。
人間の立派さとは
人間の立派さは、自分が本当に感じたことや、心を動かされたことから出発する。
世間の目よりも何よりも、常に自分の体験から正直に考え、自身の魂で知る。
境遇で相手をバカにしてはいけない。高潔な心を持ち、立派な見識を持っているなら尊敬すべき人だ。
もし悩み(心の苦しみ、つらさ)があるのなら、それは人間として正常な状態でないことを教えてくれている。
人間は自分で自分を決定する力を持っている。だからいつでも正常な状態へ戻すことができる。
倫理:人として守り行うべき道。善悪・正邪の判断において普遍的な規準となるもの。道徳。モラル。