農業ベンチャーの見事なイノベーション
株式会社マイファームは、農業人口を増やすことを目的に、貸農園事業をしている。農園は、耕作放棄地を工事して、一区画6,500円で貸し出されている。
これまでも貸農園はあった。しかしマイファームの大きな特徴は、それまで趣味や職業であった農業をエンターテイメントとして再定義した点だ。
農業を始めるには、農地と農具、種、水、ノウハウが必要で、敷居が高い。マイファームでは、気軽に農業体験ができるように工夫されている。
まず手ぶらでよい。道具はすでに用意されており、しかも軽く、女性にも扱いやすい。水は井戸からくみ上げるようになっており、非日常体験ができる。野菜が虫に食われれば、アドバイザーが手助けしてくれる。
野菜は農薬を使わず、有機栽培で育てている。育てた野菜は、その場で調理して食べることができる。マイファームでは自産自消を掲げており、自分で育てた野菜を自分で食べることまでがエンターテイメントに含まれるのだ。ここにイノベーションがある。
他にもマイファームでは、貸農園で農業に興味を持った人が農家へステップアップするために、農業を深く学べる大学を運営している。また農家になった人の販路を確保するために、実店舗も運営している。
マイファームの狙う市場は、農業に興味のある人達だから良い事業展開だと思う。何より農業人口を増やし、耕作放棄地を減らす社会的意義がすばらしいと感じた。
従業員数:22人
売上高:2億5000万円
参考:カンブリア宮殿